ムチャーチョのブログ

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ムチャーチョ

大学生・就活生・第二新卒・既卒に向けたブログ

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海外生活への憧れが消えたニュージーランド在住サラリーマンとの話

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語学を学んでいる海外未経験者にとって、海外での生活は少なくとも何らかの幻想を抱いていると感じる。それは、一年で英語を使いこなせるようになるという幻想かもしれないし、白人と結婚し、海外で生活することが人生の勝ち組になるという幻想かもしれない。

 

しかし、現地在住の皆が口を揃えてこう言う。

 

「現地では英語なんてしゃべれて当たり前」

 

「白人と結婚したって、海外に住んだって勝ち組でもなんでもない」

 

僕も似たような幻想を抱いていた一人であるが、ニュージーランド在住のサラリーマンとの出会いがきっかけでそんな幻想が完全に消え去ったのを覚えている。

今回は、僕にとってとても印象深かったそのサラリーマンとのお話。 

海外に住むということは

Being a salaryman

ニュージーランド在住時、Sさんという日本人サラリーマンと出会いました。

彼は、ニュージーランドにワーホリで初めて来た際、自由で自然豊かなこの国に惹かれ永住権取得を決めたそうです。その後、日本の百貨店で働くことで労働ビザを数年取得したのちに、晴れて永住権を取得することができました。

労働ビザを取得した時も、晴れて永住権を取得した時も日本には一年に一度だけ帰り、ニュージーランドでの生活を満喫していたそうです。

そして、永住権を取得してから約5年後に僕は彼と出会いました。

彼には、とてもよくしていただいてサッカーの試合(彼とムチャーチョはサッカーチームに所属していました)があるとよくグラウンドまで車で連れて行ってくれました。

その際、彼が運転席に座り、僕が助手席に座ってこんな話をしたんです。

 

ムチャーチョ「Sさんは、なんでニュージーランドに永住しようと思ったんですか?」

 

Sさん「うーん、自由で自然豊かな国が自分の肌に合っているからかな。ムチャーチョくんは、なんでニュージーランドに来たの?」

 

ムチャーチョ「僕は内定がもらえず就職活動に失敗したので、せっかくならやりたいことやってからもう一度就活しようかなと思ったんです。それで、英語圏に住んでみたかったのもあって、ワーホリの情報を集めていたら知り合いのつてでニュージーランド人と日本人の夫婦と直接話す機会がありました。その時、ニュージーランドの良さを知ってすぐに行くことを決めました。」

 

Sさん「ムチャーチョくんは、まだこっちに来て2か月だよね。全てが輝いて見えるんじゃない?」

 

ムチャーチョ「本当にそうです。笑 移民の国に来たのは初めてなので毎日刺激的です。」

 

Sさん「そうか、それは良かったよ。だけどね、今感じている感覚も僕みたいに十数年住んでいると、全く何も感じなくなってくるよ。」

 

ムチャーチョ「そうなんですか?」

 

Sさん「うん、本当に何にもね。人間慣れの生き物なんだとつくづく感じるよ。十数年前、初めてこの国に来た時もムチャーチョくんと同じように毎日が輝いていたよ。しかも『海外にいるオレ、かっけえええ!!!英語喋ってるオレ、かっけえええ!!!』って本気で思ってた。だけど、そんなものちっともかっこよくないし、というか英語喋れるのは現地では当たり前だし、なんかこう、、、日々が色褪せていくのを実感したよ。

 

ムチャーチョ「どう日々が色褪せていくのを実感したんですか?」

 

Sさん「そうだね、やっぱり時間が経つと特別なものが普通になってきたことかな。あと、海外に住む厳しさを知ったからかな。

 

ムチャーチョ「海外に住む厳しさってなんですか?」

 

Sさん「僕の場合は、孤独感であったり、日本の常識がニュージーランドでは非常織で全く通用しないことかな。それと、親の死に目に会えないこと、海外に長く住むと日本でもう二度と就職ができないことも海外に住む厳しさに入るかな。

 

ムチャーチョ「今まで考えたことなかったんですけど、海外移住っていいことばかりではないんですね。」

 

Sさん「本当にそうだと思うよ。なんとなくわかると思うけど、結局日本人は日本人で固まるし、中国人は中国人でコミュニティを形成しているんだよね。世界中にチャイナタウンがたくさんあるように。だから、どこにいたとしても同じ言語を喋る同じ人種でいた方が楽だと言えるんじゃないかな。僕は日本から約9,000キロも離れている国に来ているのに日本人とつるんでるよ。ムチャーチョくんは、スペイン語話せるんでしょ?中南米やスペイン人の友達と長く友好関係を築けると思った?」

 

ムチャーチョ「うーん、どちらかというと無理ですかね。特に、中南米の人たちはパーティー大好き人間なので、おっとりした性格の僕とはあまり合わなかったです。」

 

Sさん「そうだよね、ムチャーチョくんは温厚だよね。笑 僕は、日本人はどんな人と結婚しようが日本人だし、どこまで行っても日本人だと思うんだ。だから、海外で生活すると環境が自分に合わせてくれるんじゃなくて、自分が環境に合わす事をとても意識させられるよ。それが、さっき言った孤独感だったり、常識だと思っている事が通用しない事に繋がっていると思う。しかも、海外に長く住んでしまうと、場合によっては日本での就職が不可能になるし、いざというときに親と話せない事だってある。そう考えると、海外生活は全然憧れるようなものじゃなくて、ただひたすらに現実を見て生きている気がするんだ。」

 

ムチャーチョ「今の話を聞いてすごく目が覚めた気がします。結局、Sさんはニュージーランドと日本、どっちが好きなんですか?」

 

Sさん「うーん、日本かな。笑」

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海外に住むということは、親の死に目に会えない可能性があるということ。

 

海外に住むということは、日本での就職を捨てるということ。

 

海外に住むということは、常識を捨てるということ。

 

そして

 

海外に住むということは、ただひたすらに現実を見て生きていくということ。

 

Muchacho