【既卒就活】新卒捨ててどうするの?ニート、フリーターの現状と課題

日本社会は、敷かれたレールの上を歩くことをとても重要視していると感じる。そのため、一度レールから外れると人生のやり直しがきかなくなることが多いにある。

その代表例が就職活動である。就職活動に失敗し、既卒者になると途端に企業からの評価が落ちる。その理由は、私自身よくわからないが、肌感覚でそう感じたことがある。では、実際に企業は私のようなニート、フリーターをどのように捉えているのだろうか?

そこで、この記事では、「ニート、フリーター数の推移」、「フリーター期間別にみた正社員になれた者の割合」、「正社員未経験の採用実績」、「企業が未経験者を採用しない理由」のデータをもとに企業のニート、フリーターに対する評価と既卒就活における現状と課題を書き綴っていきたい。

【既卒就活】新卒捨ててどうするの?ニート、フリーターの現状と課題

日本の労働人口

フリーター、ニートの数を把握する前に、そもそも日本にはどれだけの労働人口がいるのか見ていきたい。下記の画像をご覧ください。

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出典:http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12602000-SeisakutoukatsukanSanjikanshitsu_Roudouseisakutantou/0000058034.pdf

ご覧の通り、2013年では6,577万人もの人が日本の経済を動かしていることがわかる。日本の総人口が1億2千万人であることから人口の半分以上が働いていることになる。

その6,577万人のうち、約10%が若年労働者(15〜34歳)であり、その数は1757万人にのぼる。

次に、15歳〜34歳のニート、フリーター数の推移を見ることで日本にはどれだけの若年労働者がいるのかを見ていきたい。

ニート、フリーター数の推移

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出典:http://www.masahiro-ishida.com/files/topics/485_ext_03_0.pdf

ご覧の通り、平成23年では、61万人のニートと184万人のフリーターがいることになる。したがって、日本にはニートとフリーターが245万人いることになる。

ここでいう、「ニート」の定義とは、15~34歳の非労働力人口のうち、家事も通学もしていない者を指す。また、「フリーター」とは、15~34歳で、男性は卒業者、女性は卒業者で未婚の者のうち、以下の者を指す。

  1. 雇用者のうち「パート・アルバイト」の者
  2. 完全失業者のうち探している仕事の形態が「パート・アルバイト」の者
  3. 非労働力人口で、家事も通学もしていない「その他」の者のうち、就業内定しておらず、希望する仕事の形態が「パート・アルバイト」の者

以上のことから、15歳〜34歳の日本人は、約2,000万人いることになる。また、15~34歳の日本人のうち、約8人に1人がニートかフリーターであることがわかる。

次に、約8人に1人のニート、フリーターがどの程度正社員になれるのか見ていく。

フリーター期間別にみた正社員になれた者の割合

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出典:同上

ご覧の通り、ニート、フリーターの期間が長ければ長いほど、正社員の仕事に就くことが難しいのがわかる。特に、3年を越えると男性、女性共に半数を割る結果となった。このことから、既卒就活がいかに困難であるかが見てとれると思う。

では、なぜ企業はニート、フリーターを採用しないのか?

その要因の一つに「未経験者」がある。下記の正社員未経験の採用実績のデータにあるように、約52.2%の会社がフリーターを採用していない結果となった。このことから、過半数の企業が正社員未経験者を評価していない、もしくは新卒一括採用、経験者の中途採用に重きを置いていることが見てとれる。

もう少しこの要因を掘り下げていく。企業が「未経験者だから」を理由に採用しない主な理由はなんだろうか?

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企業が未経験者を採用しない理由

ここでは、上記の問いに答える形で述べていく。下記の画像はニート、フリーターを「未経験者だから」という理由で採用しない企業がその理由を答えたデータである。42.8%もの企業が「応募用件に当てはまらないというので採用を考えない」と答えている。このことから、新卒を逃すことでポテンシャル採用される可能性が大幅に減る傾向があると見て取れる。

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出典:同上 筆者作成

フリーターと正社員の生涯賃金差

最後に、フリーターと正社員では生涯年収でどれだけの差があるのか見ていく。

右下の図は、正社員を100年とした時の賃金格差である。この数値を金額に直すと、正社員の生涯賃金は「2億1千500万円」、一方、フリーターの賃金は「5200万円」になる。その生涯賃金差は、「約1億6千万円」にもなるのだ。

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出典:若者雇用関連データ|厚生労働省

まとめ

 日本には、245万人のニート、フリーターがいることが明らかになった。また、8人に1人がニートかフリーターであり、その期間が長ければ長いほど正社員雇用される可能性が減っていく傾向にあることがわかった。さらに、新卒を捨てることは、自らのポテンシャルを企業に買い取ってもらう可能性を低くし、就職活動をより困難なものへと変えてしまう危険がある。これらのことを踏まえて、新卒を捨てるかどうかを考えても、遅くないのではないだろうか。